前向きになれる繁盛店の法則
株式会社神谷デザイン事務所 神谷 利徳氏
- 会場
- いけす酒場 ぴち天 名駅中店
講演の内容
第300回経営セミナーは、2021年3月16日(火)いけす酒場 ぴち天 名駅中店にて、株式会社神谷デザイン事務所 代表取締役 神谷利徳氏をお招きし、『前向きになれる繁盛店の法則』と題してお話しいただきました。神谷氏と飲食業界の縁は、大学在学中に栄の国際ホテルのバーでバーテンダーをしていた頃から始まります。今年で25年目になる覚王山のバーを今も経営しており、自分のことを「ベースがバーテンダーです」と語ります。デザイナーという意識とバーテンをすることにあまり差がない、という切り出しから始まった回です。
「いいデザインだから店が繁盛することはない。悪いデザインでも繁盛することだってある」。デザインされていると感じさせるより、昔からそのままあったように感じてもらうことがデザインにとってとても大事な時もある、と神谷氏は言います。30数年前にある社長から言われた「いいお店を作るよりも、よくないお店を作らないことが大事」という言葉が心に残っているそうです。メニューが100品あって99品がよくても、1品悪いメニューがあればそれでメニューは崩れてしまう。席も同じで、VIPルームを大事にするあまり、いい席と悪い席ができてしまい、たまたま悪い席に座った人は二度と来店しなくなる。いいVIPルームを作るよりも、悪い席がない空間構成にすること――人の動線やオペレーション、人の気持ちそのものをどうデザインするかがデザインだと語られました。比叡山延暦寺の改修工事から引かれたのが「中道」の概念で、「○○過ぎてはダメ」という考え方はデザインにもオペレーションにも業態管理にも取り入れられると。誌面には「経験(文化)=過去 + 五感 + 体験(リアル)=現在」から「情報処理力/情報編集力/基礎的人間力」へつながる図が掲載され、機械化できない基礎的人間力(体力・忍耐力・精神力・集中力・持久力・直観力・バランス感覚)の重要性が示されています。締めくくりはダーウィンの進化論。圧倒的なパワーを持っていた恐竜ではなく私たちの祖先が生き残ったのは、闘って勝ったからではなく順応したから――脱ぎ捨てることの勇気を持って時代の〝風〟を感じてほしい、と結ばれました。
詳細はPDFでご覧いただけます NAGOMU press vol.82(2021年4月1日発行)